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生活習慣病とは、その名の通り悪い生活習慣がもたらす様々な疾患の総称をいいます。悪い生活習慣とは偏食、運動不足、喫煙、ストレスなどなど様々なです。生活習慣病の代表的な疾患としては、「死の四重奏」と言われる、高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満です。これらは単独でも恐ろしい病気であることは間違いありませんが、さらに重複する事で命にかかわるリスクがが増します。
このほかにも、動脈硬化、心筋梗塞、狭心症・不整脈、アルコール性肝障害、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胆石症、歯周病、痛風、骨粗鬆症等があります。中には、高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満から発症する疾患もあり、これらがドミノ倒しのように一つの疾患あるいは疾患リスクが様々な疾患を芋づるのように発生してしまうのです。
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生活習慣病には、「死の四重奏」と言われる、高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満と言われる状態、そして、それらによって引き起こされる動脈硬化、心筋梗塞、狭心症・不整脈、アルコール性肝障害、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胆石症、歯周病、痛風、骨粗鬆症等があります。
生活習慣病を患う場合、ほとんどの方は一つの疾患にとどまらず様々な疾患を併発します。そのため、一つの一つの疾患が、次のリスクとしてどのような病気になるリスクがあるのかを知ることで、如何にそれらの病気になるリスクを減らし、病気にならないようにすることが大切です。
ここでは、上記の事を踏まえ、どのような疾患(状況)が、どのような疾患を引き起こす原因になるのかを分かりやすくまとめています。今現在、すでに生活習慣病にかかってしまっている方、あるいは不安をお持ちの方、予防の参考にどうぞ。 |
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メタボリックシンドローム、最近ではあまり騒がれなくなりましたが、腹囲男性85cm、女性90cmという数値、様々な議論を呼んだため記憶に新しいのではないでしょうか。
メタボリックシンドロームとは、生活習慣病の一つとして考えられています。しかし、メタボリックシンドロームが引き起こす様々な疾患リスクは様々であり肥満特に内臓脂肪型肥満が引き起こす、肥満というリスクを中心に考えたもう一つの生活習慣病としてみてもいのではないかと考えております。
現在、メタボリックシンドロームと診断された方も、そうでない方も、今一度、自身の健康状態を考えるために、一つの判断材料として見ていただけたらと存じ上げます。 |
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生活習慣病の予防と対策は、疾病名の中に解決策は隠れています。それは生活習慣病ですから、生活習慣を見直すことが生活習慣病の予防及び改善するには必要不可欠なのです。
生活習慣病の発症リスクは、偏食、運動不足、喫煙、ストレスなどですから、それらについて見直す必要があります。すぐできることは食生活を見直すこと、そして運動不足解消です。食生活の改善の一歩は、食べる量を一気に減らすことはストレスの増大を呼び見ますので、食べる量よりも質をまず見直しましょう。運動は、いつもはエスカレーターだけど今日は階段、ちょっとつらいという方はエスカレーターを歩く(ルール違反ではありますが、、。)階段を上るときに、一段一段ぬかさずに上る等です。
喫煙に関しては、無理は喫煙は多大なストレスを呼び込みます。近年、盛んに喫煙が叫ばれていますが、総合的に考えると私は減煙でもいいのではないかと考えています。 |
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生活習慣病リスト
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- 糖尿病という病名を聞いて、ほとんどの方は自分には関係ないと考えると思います。しかし、糖尿病一歩前の状態である「糖尿病予備軍」の方を含めると実に2000万人が該当するといわれています。日本人の人口が1億2000万~1億3000万人前後と言われていますので、その多さが分かるのではないでしょうか。
また、糖尿病は近年では生活習慣の変化により、現在では大人だけの病気ではなく、子供にも増えています。糖尿病を完治させる方法は現代の医療では発見されていません。糖尿病は一度かかってしまったら一生治療を続けていかなくてはならなくなります。それゆえ、糖尿病はかからないこと、「糖尿病予備軍」の段階で治療を始め予防することが重要となります。
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- 脳卒中とは、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作の総称を差します。脳梗塞は、脳の血流量の低下、脳組織の酸素量の低下などにより脳細胞に障害が起こる疾患を言います。また、脳梗塞は原因により、脳血栓症、脳塞栓症などに分かれます。脳血栓症は動脈硬化症によって起こり、半数に一過性脳虚血が見られます。睡眠中や安静時に起き、目覚めた時に症状に気付くことが多いのが特徴です。脳梗塞は、症状が段階状に進行することで、意識障害、身体の片側の麻痺、知覚・視覚障害などが起こります。
脳出血は、脳の血管が動脈硬化によってもろくなり、血圧が一時的に高くなることにより、動脈が破れて出血が起こります。多くの場合、意識消失、深い昏睡、半身麻痺などを起こります。くも膜下出血は脳を覆っているくも膜と脳軟膜の間に出血することで、動脈瘤(りゅう)や動脈硬化などがあると一時的な血圧の上昇によって動脈が破れます。突然の激しい頭痛に襲われたり、一時的な意識障害に陥ります。予防のためには、規則的な生活、疲労やストレスの軽減、十分な水分摂取、適度な運動、熱い風呂に入らない、便秘をしない、食べ過ぎない、酒を飲みすぎない、たばこを吸わない、などが大切になります。
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- 血圧の高い状態が続き、これに特有な心臓血管系の障害を伴う病気を高血圧または高血圧症といいます。
正常な人でも時には血圧の上昇することがありますが、それは一時的な血圧上昇であって高血圧とはことなります。一つの人口集団について血圧を測定し、その分布をみるとだいたい正規分布を示します。このような連続的分布を示す血圧について、どの値をもって異常とすべきかは今後の課題でもあります。
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- 動脈壁の肥厚、硬化、構造変化、機能低下による動脈病変の総称です。動脈硬化が進むと血流が妨げられたり、血管壁の壊死によって出血するなど、循環障害を起こし、また脳動脈硬化は脳卒中(脳出血や脳梗塞(こうそく))、冠状動脈硬化は虚血性心疾患などの原因となり、人体に多大な影響を与えます。
動脈硬化には、粥状硬化、中膜硬化、小・細動脈硬化の3型に分類されます。一般的に動脈硬化を差す場合は、粥状硬化(アテローム硬化)をさし、3型のうち最も多く,脳,心臓,末梢血管の循環障害をひき起こし、脳卒中や虚血性心疾患などの原因となるため、臨床上重要です。そのほかの
中膜硬化は進行しても疾病リスクのもっとも低い動脈硬化症です。また、細動脈硬化は粥状硬化と同様、脳疾患リスクの高い動脈硬化です。
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- 血液中のコレステロールや中性脂肪など脂質の値に異常がある状態をいいます。以前は「高脂血症」とよばれていましたが、必ずしも脂質のすべての種類が高い状態であるわけではないため、脂質異常症となりました。この状態を放置すると動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などさまざまな生活習慣病の危険性が高まります。日本動脈硬化学会が平成19年(2007)に発表した指針では、血清1デシリットル中、中性脂肪が150ミリグラム以上、LDLコレステロール(悪玉)が140ミリグラム以上、HDLコレステロール(善玉)が40ミリグラム未満の場合とされています。脂質代謝異常症ともいいます。
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- 心筋梗塞(しんきんこうそくは、虚血性心疾患のうちの一つで、心臓が栄養としている冠動脈が閉塞や狭窄などを起こして血液の流量が下がり、心筋が虚血状態になり壊死してしまった状態をいいます。通常は急性に起こる「急性心筋梗塞
」のことを指します。心臓麻痺・心臓発作とも呼ばれます。
心筋が虚血状態に陥っても壊死にまで至らない前段階を狭心症といい、狭心症から急性心筋梗塞までの一連の病態を総称して急性冠症候群 という概念が提唱されています。
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- 狭心症・不整脈は、より死亡リスクの高い心筋梗塞につながる危険な生活習慣病です。
このうち、狭心症は冠動脈が狭くり心筋に血液が行き渡りにくくなる症状を指し、心筋梗塞の前段階とされています。一方、不整脈は心臓の拍動の速さやリズムが乱れる症状で、虚血性心疾患や先天性心疾患が主な原因となっています。
心筋梗塞につながりやすい狭心症はもとより、不整脈についても症状によっては突然死の原因となることがあるため、両者とも注意が必要な疾患として認識されています。
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- アルコール肝障害とは、アルコールの過剰摂取で生じるアルコール性脂肪肝をはじめとするアルコール起因による肝障害全般をさします。当初はアルコール性脂肪肝ですが、それでもなお大量飲酒を続けると、約2割の人にアルコール性肝障害が起こります。
アルコール性肝障害のなかには、肝性脳症、肺炎、急性腎不全、消化管出血などの合併症やエンドトキシン血症などを伴い、1カ月以内に死亡する重症型アルコール性肝炎と呼ばれる病態があります。
たとえ重症化しない場合でも、長期に大量飲酒を続けるとアルコール性肝線維症をへて、アルコール性肝硬変になることがあります。
飲酒の機会は男性に多いのですが、同じ量の長期大量飲酒だと女性のほうに早く肝障害が現れることがわかっていますので、注意が必要です。さらに、ウイルス性肝炎を合併している場合には早期にに肝硬変に進行し、肝細胞がんを合併しやすいため更なる注意が必要です。
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- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは、胃酸が要因となって発症する生活習慣病の一種です。
潰瘍が生じる部類によって名称が異なり、胃に潰瘍ができた場合は胃潰瘍。十二指腸に生じた場合は十二指腸潰瘍となります。
いずれも胃酸の異常分泌及び、粘膜生成異常によって引きおこされる症状ですが、胃潰瘍が40代以降で発症しやすい疾患であるのに対し、十二指腸潰瘍は10~20代の若年層に多く見られる傾向にあります。
尚、『びらん』という疾患を病院で聞く機会があると思いますが、こちらは回復が早く、症状も数日で解消されることがほとんどです。これは潰瘍ができる手前の症状ですので、注意しましょう。
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- 胆石症とは、胆道に結石ができる生活習慣病です。
胆道とは、食事で摂取した脂肪分やビタミンの消化・吸収を助ける胆汁が通る道のことで、大きくわけて肝内胆管、肝外胆管、胆嚢に分類されます。
胆石症は結石ができた部位によって呼び名が異なり、肝内にできた場合は肝内結石、肝外にできた場合は胆管結石、胆嚢にできた場合は胆嚢結石と呼ばれています。
日本人の胆石保有率は年々増加傾向にあり、現在、日本人成人の10人に1人は胆石を保有していると言われています。
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- 歯周病とは、歯周組織にさまざまな疾患が発生する生活習慣病です。
代表的な疾患としては、歯肉に炎症が起こる歯肉炎と、他の歯周組織にまで炎症が及ぶ歯周炎があり、歯周病における二大疾患と言われています。
歯科疾患実態調査によると、歯周疾患の目安となる歯周ポケットが4mm以上存在している割合は年々増加しており、特に50代では約半数に達しています。
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- 痛風とは、関節に炎症等を起こす生活習慣病です。
高尿酸血症とは血液中の尿酸値が高い状態のことで、尿酸の生産過多で排泄が間に合わなかったり、排泄量そのものが少ないことで発症します。
日本における痛風の罹患率は0.1~0.3%と推測されており、このうち90%以上は男性患者が占めています。
また、発症年齢は40代前後が最も多くなっていますが、近年は生活習慣の乱れにより、若年層の発症率も増えています。また、痛風は治療せずに置いておくと腎臓の機能低下を招きますので、注意が必要です。
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- 骨粗鬆症とは、骨がもろくなって骨折などの障害が起こりやすくなる生活習慣病です。
正常な骨の場合、骨吸収と骨形成のバランスが維持されており、骨量は一定値を確保しています。
しかし、骨吸収が骨形成を上回ると、骨量が減少しわずかな衝撃でも骨折しやすくなってしまいます。
超高齢化社会である日本では骨粗鬆症の患者は年々増加の一途をたどっており、国内の患者数は約1000万人を超えていると推測されています。
特にホルモンの分泌バランスが乱れると更年期以降の女性の罹患率が高く、60代女性では3人に1人。70代女性では2人に1人が骨粗鬆症にかかっているといわれています。
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